ワークライフバランス(WLB)と働き方改革(5)就活におけるWLBを考える

ここでは、大学生の就職活動において、どのような視点でWLBを捉えるかを考えます。一般的に、ある企業のWLBを見るには、次の視点があります。

  • 3年後離職率: 新卒社員が3年後に退社する割合です。全業界の平均は30%です。業界によるバラつきが大きいので、同じ業界の他社と比べ、目立って高くなければ大丈夫でししょう。
  • 有給休暇取得日数: 有休は本来すべてを使えるべきですが、日本企業の平均値は、10日程度と言われます。
  • 女性社員比率: 非正規雇用ではない正社員の女性社員比率が、その業界で特に低くなければ安心です。一般的に、女性が働きやすい会社は、男性にも働きやすいことが多いのです。
  • 女性管理職比率: 日本企業には、まだ12%程度しか女性管理職がいません。先進国では極めて低いため、日本政府はこれを早急に30%に上げることを目標にしています。
  • 育児休暇取得率: 女性の産休・育休は、ようやく一般的になってきました。最近では、男性(夫)の育休取得率を公表する企業も増えてきています。
  • 残業時間: 公表されている数字と実際とは、かい離があることが多いでしょう。ただし、ある程度の企業規模であれば、労働基準法は遵守しているはずです。気になる人は、OBOGなどに実態を聴いてみてください。

以上のような数字がありますが、新卒の就職時には、あまりWLBを気にしすぎなくてもよいのかもしれません。例えば、私は女子学生からよく「子どもを持っても働き続けたいので、育休をとりやすい仕事をしたい。どんな仕事がいいでしょうか?」と相談されます。そういう人に、私は「2―3年以内に、結婚や出産の予定がありますか?」と聞きます。多くの学生は「予定なんてありません。結婚を決めた彼もいません(笑)」と答えます。

その場合には、私は、「相手も決まっていないうちから、遠い将来を心配しすぎなくていいかもしれませんよ。まずはやりたい仕事、自分が成長できる仕事を探して、3-5年、バリバリ働いて実力をつける、という考え方もありますよ」と話します。

必ずしも、一生同じ会社に勤める時代ではありません。また、WLBに関する法律や社内制度はどんどん良い方向に変化していきます。したがって、若い時期には、「少し忙しい業界・職種でも、やりたいことにチャレンジする」と、長期的なキャリアにプラスになることも視野に入れておくべきでしょう。

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