PTA会長として卒業式の祝辞:小学生のキャリア支援

私は4年間、子どもの小学校でPTA会長をつとめました。先月、最後の卒業式で祝辞を読みました。下記のような、キャリアコンサルタント的な話をしたら、特に保護者に好評だったようです。(写真は、私が通った茨城県日立市立助川小学校にて。この祝辞とは関係ありません。)

<前略>
さて、卒業生の皆さん、私の仕事は、大学生や若者が仕事を探すお手伝いをすることです。その経験から、皆さんの将来のために少しだけアドバイスをします。大切なことは、中学生くらいまでに、好きなことや興味のあることを、たくさん見つけて、チャレンジしてみることです。好きなことは、どんどん変わってかまいません。自分の可能性を広げて考えていくことが大切です。

例えば、私の知り合いで、小学校では図工が苦手な女の子がいました。その子は、絵や工作は苦手だったのですが、中学校でデザインの授業があり、自分はデザインが好きということに気がつきました。そして、大人になって、お菓子箱のパッケージのデザイナーになりました。楽しそうな仕事ですよね。この女の子がもし図工は嫌いと決めつけてしまっていたら、デザイナーにはなれなかったでしょう。

皆さんには、すごくたくさんの可能性があります。皆さんの世代は、100歳くらいまで生きられるようになります。長く生きられるのは、素晴らしいことです。そして、20歳前後から80歳くらいまで、60年働く時代です。60年も働くうちには、世の中に必要な仕事はどんどん変わっていきます。そのため、社会に出てからも、勉強を続け、自分で次にやりたい仕事を探していく力、これが重要なのです。その土台になるのが、中学生くらいまでに、興味のあることを広げ、チャレンジする経験です。ぜひ、中学生になったら、勉強はもちろん、部活動、委員会活動、あるいは習い事、趣味など、いろんなことに挑戦してみてください。

保護者の皆さまは、子どもが好きなこと、興味があることを探していくことを、支援してあげてもらいたいと思っています。それが、幸せな人生を送る土台になります。<後略>

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