ダイバーシティ(多様性)時代のキャリア開発(3)グローバル企業で働く楽しさ-1

グローバルに展開している企業は、ダイバーシティ経営が進んでいます。私は約20年間、欧米に本社があるグローバル企業(いわゆる外資系企業)の日本法人で働きました。その経験から、グローバル企業で働くメリットや楽しい点を説明します。

①多様な国籍や文化の人たちと一緒に働ける

世界各地に仕事の仲間ができます。コンサルティング会社の場合、プロジェクトごとに、その領域の専門家によるプロジェクトチームが編成されます。例えば、私が担当した日本企業の海外進出プロジェクトでは、ドイツ、スウェーデン、米国、シンガポールのコンサルタントと、数回の出張や毎日の電話会議などを通じて、半年間、一緒に働きました。コンサルの仕事は苦労も多いですが、一緒に何度も食事をして、それぞれの国の政治・経済・歴史・文化などについて本音で語り合えたのは、得難い経験でした。

外資系の製造業の場合は、開発や製造は海外で行っていることがよくあります。私がある医療機器の新製品を日本で発売したとき、その製品の開発はスイスと米国、製造はチェコとメキシコだったので、何度も3か所をつなぐビデオ会議を行いました。新製品発売には、承認申請、生産計画、品質管理、物流などの問題が山積みです。それぞれの主張をぶつけ合い、議論を重ね、ようやく発売にこぎつけられたときには、国を超えて仲間意識が生まれました。

②世界最高レベルの製品サービスを扱える

グローバル企業は、それぞれの領域で、世界最高レベルと認められている製品や、最新技術を使った新製品を取り扱っています。製品サービスに優位性がなければ、世界で戦えないためです。米国アップル社が開発したスマートフォン、ドイツ(メルセデス、BMWなど)の自動車、多くの医薬品や医療機器などがわかりやすい事例です。

私は複数の医療系のグローバル企業に勤務しました。例えば、スイスのロシュ・ダイアグノスティックス社は、世界最大手の診断・検査機器企業です。新型コロナウイルス対策で有名になったPCR検査を開発した会社で、私は2003年頃、PCR機器を日本で普及する仕事をしていました。当時から優れた技術であることは認められていましたが、現在のように広く社会の役に立つ日が来るとは、夢にも思いませんでした。

また、米国の医療機器企業やデンマークの補聴器企業に勤めたときも、ともに国内企業より優れた製品を持っていました。日本のユーザーに、自信をもって製品を紹介することができました。

<次回に続きます>

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