若い世代の就職先としては、事業ライフサイクルにおいて「成長期」にある業界・事業をお勧めします。なぜ成長業界に就職するとよいのか、7つの側面から説明します。
1.前向きな仕事が多く、やりがいを感じやすい
成長業界では、売上を伸ばす、新規顧客を獲得する、新人を採用する、新システムを導入するといった前向きな仕事が多くなります。こういった仕事は楽しく、やりがいを感じられます。逆に、成熟期以降の事業では、既存顧客を競合に取られないように守る、利益を何とかして確保する、ムダのある組織を統合するといった後ろ向きの仕事が多くなりがちです。
2.将来性のある知識・スキルを身につけられる
成長業界で働くことにより、将来性のある良い経験ができ、長く使える知識やスキルが身につきます。例えば、同じ営業でも、ITサービス、電子部品、医療機器、人材サービスなどの業界で働くと、成熟業界で働くよりも、将来にわたって需要のあるスキルが得られるでしょう。
3.実績(数字)を作りやすい
新規顧客の開拓を〇〇件行った、売上を前年比△△パーセント上げた、新サービスの企画を行い成功させた、といった実績を作りやすいのも成長業界です。数字で説明できる実績は、履歴書に書ける成功体験として、一生の財産になります。
4.年収がアップしやすい
企業が成長していくと、社員の年収レベルも上がっていくことが一般的です。特に成長業界では、優秀な社員を採用し、競合企業に転職されないようにする必要があるので、毎月の給与以外にも、業績連動型の賞与などの仕組みがあることも多いでしょう。
5.若手採用が多く、上位ポジションに昇格しやすい
市場が拡大している業界では、どんどん若い社員を採用します。そのため、リーダー、主任、マネジャー、支店長といったポジションに昇格しやすくなります。部下を持つことは、リーダーシップ、指導、評価を実践する好機になります。逆に成熟企業では、40歳になっても同じ部署に後輩が入ってこないという状況もよくあります。
6.職場に活気があり、雰囲気が良いことが多い
私は成長企業の研修講師をする機会がよくあります。どの会社も、やる気のある社員が多いためか、明るく活気があります。仕事は忙しいのかもしれませんが、それ以上に、企業の発展を通じて、個人の成長を日々の仕事で実感できるからだと思います。
7.転職市場での価値が上がりやすい
最後に、成長業界で働くと、新しく参入する企業が多いため、その業界の経験者は貴重になります。時代のニーズに合った経験・スキルを持っていることで、転職先も多くあります。市場価値がある人材として、転職を機に年収やポジションを上げることも大いに期待できます。